これからの働き方と失われた10年の人たち

  

id:prayingmantis さんのところに呼応して(何 調子に乗ってかいてしまいますか。

この先10年で、働くことの意味がきっと大きく変化する というエントリを見て思いました。

1. 企業の信用 (= 歴史と評価)
2. 企業のお金の流れを管理する能力 (= 財務部門)
3. 企業の顧客を集める能力 (= 営業部門)

これだけが、企業に所属する利点だったと思います。
   
反対に言えば、会社より個人に信用と、仕事を呼ぶ程度の知名度があれば
特に企業に所属しなくても(自分で興したら別ですが)仕事はできるのだと思います。(独立する方法ですね)
  
では、どうしたら、企業に頼らず、個人に対して信用と知名度を構築するか?
  
非正規社員で、IT業界に入りたいと思っている人には、
腕試しの実戦がいいと思います。

The Virtual Internship - Take Control of Your Future by Becoming an Open Source Developer という記事が参考になります。
  
なんだ、Open Source Developerか、
無料奉仕でなんでプログラムをかかなければならないのか?
というのは、遅れています。
  
ボランティアだからこそ、チームプレイがかなり難しいのです。
少しでもモチベーションが下がったら、抜けていく人もいますし、
ただの上げ足とり、自分の存在を誇示したがる困ったさんもいます
一つのCommunityで有用な人は大抵、他のCommunityでも頭角を現すので、
調整しないとよそに行ってしまいます。
また、海外の開発グループとのやり取りも生じたのなら、
異文化間での交渉や、他年代の人とも交流する必要がでてきて
普通に趣味の世界で体験できてしまいます。
(自分がやらなくても、他の人がどうしているのかお手本として学ぶことができます)
    
実例としては、Danさんのブログより、^@アメリカの大学生の^Wネットワーキングの凄さではないかと思います。
  
なぜか、日本では、Community*1に何か貢献するという考えが希薄で、
Communityに対する活動に対しての評価を全くしない傾向があります。
  
しかし、今はインターネットの時代で、世界に繋がることができる時代です。
これを活用して、自宅の自室から、世界中の人が集う開発コミュニティに
存在を良い意味でアピールできればいいのです。
  
人的ネットワークを、本当に、自分の腕一本でつくっていくのです。
  
もし派遣など、非正規雇用の方なら、仕事なり趣味の時間なりが
とりやすいかと思いますがいかがでしょうか?
    
やっと、厚生労働省ジョブ・パスポートなるものを提唱しているようですが、
こういったものを求める企業に出会ったことがありません。
  
おそらく、そこまで人材採用にコストを掛けることができないのでしょう。
しかし、人材採用にコストを掛けないまま、人を採用してすぐに辞められたら
それはかなりのロスなのではないか?と思います。

他に気になるロスとしては、若い人を雇おうとするのは判るのですが、
(おそらく、未経験なので人件費が安く、使いやすいからかな?)
なぜ、ある程度の社会の辛酸をなめつつ社会常識を身につけ、
自分の進みたい方向を見つけた人たちを再雇用しないのかも不思議です。
(少なくとも、ミスマッチは避けられるのではないのですか?)  
  
これで、人材難(使える人が少ない時代)に企業は大丈夫なのでしょうか?
  
P.S. FLOSS世界だと、プログラミングだけでもありません。
Whipaptitude and Manipulexity 訳語募集中 というようなこともあります。
  
ただ、趣味であるので、何をやってもいいわけではなく、
悪名も世界中に轟くと思っていたほうがいいわけです。
PCの向こうには、人間がいるのですから、
人が相手というのを忘れてはいけないと思います。
  
やはり、人から仕事はやってきますので、人との共同作業は経験していないと
いくら仕事に自信があっても、かなり使いにくい人材となると思います。
    
習い事を長年つづけていた知り合いが、
そこで培った人脈を率いて独立しましたが、
「喧嘩なんてしないで、のほほーんとてきとーにしていたらいいんですよ。
 仕事でピシッと決めないといけないときだけは、こだわればいいんです。」
と、社長は喧嘩せずを、地で行っているようです。
  
それから、まずい会社の見極め方法があるとするなら、
これ にころっと騙されるところです。

中央公論の4月号の「若者を蝕む格差社会」という記事は、なかなか面白いです。
「正社員が安定した地位ではない。」という考えがかかれていて、
おそらく、それが失われた10年の間に定着したものなんだな、と思いました。
    
しかし、企業も、福利厚生や給与以外にどうやって独自色を強めていくのか
課題が残りそうですね。。

ふう、ない頭を使ってしまったので、疲れました 
  




  

*1:ここでは、自分が属しているすべての社会的つながり: 家庭、地域、親族、母校、など