モリー先生との火曜日

  
普及版 モリー先生との火曜日
  
これを、いまさらながらに読んでみました。
なかなか奥深い洞察が含まれているように思います。
  
最近になって、「共感」という言葉が再発見されつつあるようですが、
共感とは、同情でも同感でもなく、共感(共に感じる)ことなのだなと
思いました。
  
共感とは、自分の感情や価値観から離れて、
相手の感情や価値観を追体験していくことだと思いました。
  
モリー先生のような師に出会えたのなら、すばらしいことでしょう。
  
はからずしも「死」が最後のレッスンではありましたが、
狂言の世界というDVDで、枕者狂を復活させるドキュメンタリーで
野村萬さんが、「重さを乗り越えた軽さこそ真の軽さではないか?」
とおっしゃっているところをふと思い出しました。
  
確かに狂言の演目でも、川上のような暗い演目がありますが、
夫婦の愛といった美しさを感じさせるものであると思います。
  
そういえば、風姿花伝にも「老骨に咲く花」こそが
真の花であるという言葉があったと思い出しました。
  
モリー先生に咲いた花は、真の花だったのでしょうね。