節操もなく乱読してみた。
- 作者: 和田秀樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/10/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本に出てくる話は、日本人にはわかりやすいです。
「人は自律できない。そもそも、自己を語る上では、自己ではない存在(他者)を必要とする。」という話は、まるで、「人」という字は、直線2本が支えあってこそ「人」である という説明を読んでいるかのようでした。
理想の極(各人の理想となる対象)と、野心の極(各個人をありのままに受け入れ支える(e.g. イエスマン?)『人間』)の二つが適度に満たされ、ゆるぎない自己を確立してこそ、人は理性的になると読みました。
では満たされず、自己が確立できなかった場合はどうなるのでしょうか?
- 作者: 香山リカ
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2003/06
- メディア: 単行本
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モノや預金残高やステータスが、現代の免罪符なのでしょうか?
「私のことをわかってほしい。」という「共感」を他者に求めつつ
満たされなかったのであきらめて、情緒的に他者と交流するのを避けつつも、どこかに居ないかと探し続ける姿から、The police の Message in the bottle を思い出しました。
他者から共感されたことがない人は、他の人に共感することができないという、連鎖があるのは恐ろしいです。
上記の2冊を読んでいると、ルース・ベネディクトの「菊と刀」にでてくる「罪の文化(西洋)と恥の文化(日本)」の時代から、かなり変わってしまったものだと思いました。他者の気持ちに共感できなければ、「恥」などという概念は存在しようがないからです。
Point of no return はいつの間に踏み越えてしまったのかしら?